高温炉

炉についてのお話をします。

一般的な高温炉は、1000度~1500度程度のものです。この温度帯であれば、全国的にどこでもあります。大きさもそこそこ大きいものもあります。

しかし、2000度以上の高温を使える炉となるとかなり限られてきます。特殊な業種になります。

高温炉の性能説明では、2000度まで可、とあっても実際はそのような限界まで出して使用することはありません。

だいたいは限界温度の3/4程度まで(例えば限界2000度であれば1500度程度までしか使わない)がギリギリです。説明限界温度なんて出していたら、高価な炉の寿命がすぐにつきてしまうのだそうです。

うちの近くの東工大の研究室や、筑波大研究室にも高温炉があります。それらはかなり最先端の実験用ですから2000度以上可能です。しかし、2000度以上の高温炉は断然高価であるため、かなり小さいのが実情です。聞くとだいたい10cm立方程度のサイズまで可能であることが多いです。

2000度以上を扱える高温炉は実に特殊な業種に限られています。

昔々、外国の某メーカーが、珪砂焼成に4000度などとウソぶいていましたが、日本人もナメられたものです。大きい炉ではあったと思いますが、その素材から予想できることは性能的にはせいぜい最高温度2000度どまりだったことでしょう。