着物の洗濯、だ~い好き!イベント画像あり。

今日は着物を着てイベントへ行ってきました。

私は着物を着ることと同じ位、着物を洗うのが大好きです。

ささっと手洗いしてベランダに干した着物が風にそよそよと浮かんでいるのを見ると平和だなあと思えてきます。こういうのが現世で生活した幸せなイメージとして死ぬ前に出てくるんじゃないんでしょうか。

そこで意外とみなさん、クリーニングを考えると着物を着るのがおっくうという方が多いようなので、私がやっている水洗いの方法を書くことにしました。

もともと、羽布団、羽毛ジャケット、カーペット、こたつぶとん、ウールものすべてシーズン毎に自宅で丸洗いウン十年やってきている位洗濯大好き人間です。

特に水は浄化ですから、ほんっとうに気持ちの良い作業なのです。

さて前置きが長くなりましたが、本題に入りますね。

正絹訪問着と帯以外はすべて着たらすぐに翌日手洗いします。

麻、綿、正絹、ウール すべてに共通することは

1)短時間で: 3,4分で手早く洗うこと。プロウォッシュみたいな洗剤をほんの少し使う。表示量よりはるかに少量にしておく。洗剤が少なければすすぎも2回で十分。長時間水につけているだけでも色落ち、縮み、艶がなくなりやすくなるようです。少しでも水につけると洗わずに干すだけに比べてはるかに衛生的。

2)お水で: お湯を使わず水洗いすること(お湯は染めが落ちやすい、生地が縮みやすい、絹の光沢がなくなりやすい)

3)押し洗い: もみ洗いせずにきちんと折り畳んだ着物を軽く叩くように押し洗いする。もみ洗いしていると光沢が消えやすくなったり、シワができます。

4)ポタポタ干し: きつく絞らないこと。ポタポタ水が垂れる位に軽く絞りバスタオルで巻いて水気をとり、あとは干したときにポタポタ水が垂れる位にしておくとシワになりにくくアイロンがけも簡単。

麻や綿を洗濯機で洗うついでに脱水までしてしまうと30分アイロンかけてもシワはきれいにとれません。なのでこれらも手洗いしてポタポタ干しした方がきれいに仕上がります。基本的に着物に洗濯機はNGだと思います。着物は手洗いが基本

アイロンがけがラクなのは正絹ですが、次に麻の小千谷縮みや絞りの綿。仮にアイロンがけするとしても裄丈分だけ伸ばして出せばあとはそのままでもOK。

綿は水洗いの最後に薄糊を入れますが、麻は入れなくてもほどよくパリッとしていて気持ちいいです。

長襦袢はネットに入れて洗濯機でOK。

仕立て前に綿とウールは何もしませんが、正絹は湯のし、麻は湯どおしをしておきます。

そうすると自分で洗濯してもほとんど縮みません。

絞りは手湯のしなので、機械湯のしばかりやっているところに依頼してしまうと悲劇です。シボが完全になくなっていたり、幅出しができていなくて、再度別の湯のし屋さんへ依頼して2倍の時間と費用がかかってしまったり。。。

まー、いろいろ経験してから絞りだけは絶対に信頼できる職人さんへリピート依頼しています。湯のしは仕立て以上に重要な加工部分だと思えます。

着た着物を一週間も放置しておくと陰干ししても色あせ、シミ、カビの原因になります。毎日着るわけではないので、一回着る毎に洗うと本当に気持ちいいですよ。どうせ洗うのだから雨もそれほど気にならなくなります。

今回の着物は本麻(100%)の小千谷縮みで、水洗いしても夏なら1~2時間で乾きます。汗をかいてもでこぼこの縮みの布が肌にくっつかないのでサラサラしています。例をあげればクレープのステテコ感でしょうか。 本麻小千谷縮みが夏は最高かも。

夏は特に麻の服を着たいのですが、色やデザインが気に入ったものがなくて、着物ならやさしいお色が多いのでお薦めです。

麻、綿、ウールは基本的に普段着なので、肩をはりたくないときには最適。ウールはシワになりにくく、綿はシワが大変ですが、綿絞りならシワを気にせず着られます。ついでに絹もシワになりにくい布地です。

 三輪福さんブースにて、背中が暑い逆光です。かなり暑くて汗をかきましたが、夏の襦袢の袖は自分で完全に外しているので、結構サラサラ感もありました。