緊急時の水対策

緊急時の水対策を考えてみました。

飲料水はみなさんそれなりにペットボトル多めとかで確保しておられると思いますが、中水はどうでしょうか? 水の備蓄は、上水(飲料水)と中水(お風呂、洗い水、トイレ水等)に分けて考えるのがいいと思います。

上水で生活用水すべての大量の水を準備することは一般的にはとても難しいことです。 それよりも飲料水にはできないけれど、中水として使える水をそれなりに確保しておくことが大切だと思います。

これまでの震災を見てみると、一番困るのがトイレの流し水です。 実は生活用水で最も使用量の多いものはトイレ流し水です。小はそのままでも流せるかもしれませんが、大は水がないと流せません。一度つまってしまうと再開させるまでには随分な手間暇がかかってしまうそうです。

次が洗濯水。すすぎが一回でも大丈夫なバイオ洗剤をふだんから使っていると便利です。緊急時にフロなんて贅沢ですから、身体や手洗い水はかなり少なくすることが可能です。春~秋であれば手押しポンプ式シャワーなども便利です。

中水なら雨水でも十分です。使ってもそのうち雨が降ってまた供給してくれますしね。 雨水タンクを家族人数に合わせたサイズで用意しておくといいです。 結構お手軽価格で出ていますので、人数によっては複数個。中に浄水用サンゴを入れておくと防腐殺菌効果があります。

うちの場合は、その雨水タンクからトイレ給水タンクへ直接蛇口を向けて入れられるように配管工事をしたので、ふだんから時々雨水を使って循環させて流しています。 雨水をシャワーや洗濯水や手洗い水に使いたい場合は、その蛇口からホースを伸ばし、その先は手元開閉栓を取り付けておくと便利です。

屋外にある電気やガスの大きめ給湯器ですが、たいていはとても取り出しにくい部分に細めのチューブホースのような緊急時取水口がついています。径も特殊なので、早めにそれ専用の延長ホースを用意してちょうどよい長さにしておき、手元に開閉栓をつけておきます。いざというときに200L~は飲料可の温水が便利に使えると思います。

古くなってしまったペットボトルの飲料水は洗顔やレトルト温め用にちょうどいいですから、保存期限が過ぎたり、容器のにおいがして飲めないような水も捨てずにそのまま保管します。

ちなみにご近所の上品なおじいさまが、「雨水タンクは降り始めの汚れた雨水はタンクの外へ排水してしばらくしてからタンクの中へ入るようになっているからそのタンクの水、飲料水にできますよ~」と言っておられました。確かにタンク購入時にそういう説明あったな~、と思い出しましたが、結構なお年なのにいろいろと詳しくて感心しちゃいました。 アメリカ陸軍が出している水たまりの泥水を浄化して飲料水にするペットボトルがあれば、雨水も十分飲料水になるんじゃないかと思いますけど。。。

使い捨てのビニル手袋や、ビニルラップ、ゴミ袋、除菌ティッシュなども多めにストックしておくと、水を使わずにすむことに一役買いそうです。